第38話 タメグチにも節度を 
 
 
 春休みに入り若い人の往来が多くなってきた。
 
① 大柄な20代と思われる女性が近づいてきて、「なぁなぁ、ウチ洲本に行くねんけどなぁ、どこから乗ったらええのん」と尋ねてきた。私に対して発している言葉に違いない。
 
何という聞き方か! という怒りを抑えて、「ここを真っすぐ行って窓口で聞いてください」と不親切に答えると、「ありがとう」 と言いながらのっしのっしと歩いて行った。
 
20にしてもう「大阪のおばはん」になっているとその時思ったが、そうではない。大阪のおばさんは「すみませんが」とか「お尋ねしますが」を付けている。
 
② 20前後の女性二人が寄ってきて、ペツトボトルを差し出すなり 「これ!」という。私への差し入れかと思ったが、「これって?」と聞き返すと、ふたを開けてほしいと言うので、廻すと力を入れずに簡単に開いた。「ワッ!」と驚きながら、ありがとうも言わずに歩き出した。
 
ここで、説教するのも大人げないと思い、次のご案内に移った。