第43話 ジューンブライドになれたかな?
 
 
 6月に入って梅雨シーズンの日曜日、この日は大安だったためか、おめかしをした人でホテルに向かう送迎バスは混雑していた。
 
そんな中普段着の若いカップルが、突然「結婚届を出すところはどこですか?」  
世間体に言えば、日曜日に開いている役所はどこですかと聞くところだが、早く出したかったのか短刀直入に聞いてきた。
 
素早く道順を伝えると、ニコッと顔を見合わせて、ありがとうの挨拶もなく足早に向かって行った。
 
若いふたりにとっては、人生を左右するような届を提出場所も分からないまま街なかに出て来るなんて、私の常識にはあり得ないことだ。
 
これが今の時代なのかと思ったが、小さなお手伝いが出来た満足感を感じつつご案内を続けた。